さて、何からどう説明したら良いのやらです。
母が現在入院している恵仁会病院は急性期病院。12月15日に手術をし、1月末に急性期病棟から療養病棟に移ったとは言え、元々リハビリ計画が出たら転院することになっており、それを見越して既に来週2月9日には杉並リハビリテーション病院への転院も決まっていたのです。ところが、金曜日の午後2時近くになってからでしょうか、1本の電話連絡でそれが白紙になってしまったのです。と言うのも、木曜日にリハビリ計画を建てるため、レントゲンを撮ったのですが、その結果、手術したほうの足(麻痺足でもある右足)に、あと1カ月は体重をかけない事という執刀医の指示が出て、その連絡だったのです。したがって、杉並リハビリテーション病院側は、1カ月もの間リハビリできない状態なら対応できないので受入れ不可能ということになってしまったのです。相談員の人が悪いわけでなく、事実を淡々と連絡したのみです。が、木曜日にレントゲンの予定が入っていたのは予め知っており、説明と聴いたほうがいいですか? とその時も訪ねたのです。でも「特に必要ありません。何かあれば連絡いたします」と、その時に言われたのです。高齢者は骨のくっつきが悪いから、歩行訓練は術後6週間のところ8週間後になることが多いと聞いていたので、相談員の方に「レントゲンの結果、想像以上に骨がくっついてなかったということでしょうか?」と質問したら、答えられないのです。医療的な質問だったせいもありますが、相談員の方自身、実際に直接連絡を受けたわけでなく、文書での指示のみだったようです。その上、リハビリテーション病院は手術後8週間以内じゃないと入院できないという制約があって、母の場合はそのタイムリミットが2月14日。杉並リハビリテーション病院側も1週間なら9日に入院しちゃってから…という思いもあったようですが、1カ月ともなると話は変わってくるわけで、対応できそうもないという決断に至ったのは至極当然です。それでも恵仁会病院は急性期病院。転院しなくてはならず、療養型病院でかつリハビリテーションをしてくれる病院を探さなくてはならなくなりました。
ここで既に2つ、どこにぶつけたらよいのか分からない憤りがあります。
1つは、実際にはリハビリができない状況なのに、術後8週間以内じゃないと転入院できないという制約は、現実的に考えて意味のない制約じゃないかという事。せめて執刀医もしくは主治医がリハビリ計画を立ててから1カ月以内というほうがよっぽど現実的じゃないでしょうか?
2つめは、何故そういう大事なことを、本人や家族にすぐに説明するシステムがないのか? です。これは恵仁会病院に限らずですが、何故か医療機関では家族が同伴している場合、高齢者にはあまり病状は説明しないような気がします。結果、私だけ主治医に詳しく話を聞いて、後で病棟にいる母に私が説明するという感じになってます。母は確かに脳梗塞の後遺症がありますが、天然ボケは昔からあっても、認知症ではないのです。多少耳は遠いかも知れませんが、普通に話しても聞こえます。小難しい医療用語は分からなくても、それは私にも分からないので(私の場合は、「○○とは?」と質問しちゃいますが)、普通の人にでもわかる言葉で説明すれば良いのです。頭が良いんだからできるはずです。私も元気そうに見えて、母に負けず劣らずけっこう持病があるから、自分の病気、病状は詳しく把握していたいし、分からなければ聞きたい。多くの病持ちの人は、たぶん同じ気持ちなはずです。あんまり小難しいことは説明しないでいいから、とにかく痛みだけ早くとってくれっていう人は、ごく少数派だと思うんです。痛みの原因を知りたい、現在の医療ではまだ不明である場合も含めて、詳らかに説明して欲しい。当たり前の要求だと思うのです。なので、レントゲンの予定が入ったら、やっぱり家族への説明は必要だったと思いました。仕事の都合でどうしても病院に行けないという人が多いことから、必要ありませんという状況が恒常化したんだと思いますが、本来なら原則必要です。せめて、診断結果を文書にして病棟に残すなど工夫をして欲しいと思います。家族は毎日のように通っている場合が多いわけですから。
そして、実はもう2つ問題があるのです。
それは恵仁会病院に限らないと思うのですが、急性期病棟では感じなかった、療養病棟の雰囲気です。まるで姨捨山状態なのです。認知症の方が多いというのもありますが、ほとんどの患者さんが、何となく生きる意欲をなくしちゃってるような、治そうという気概がないような感じなのです。急性期病棟は、高齢者ながらも「まったく不甲斐なくてやんなっちゃうのよね~」というお婆ちゃんがいらっしゃったりして、患者同士で世間話もできていたのに、ここではそういう会話はほぼないのです。母のコミュニケーション相手はわずかに看護師さんやエイドさんだけ(そのせいか看護師さんたちも母への対応だけ明らかに良いのですけれど)。時より聞こえてくるのは、意味のわからない呪文や歌声…。これでは、いつか精神的に参ってしまう。
そして2つめは、衛生のためと説明されましたが、多くの病院では自分のパジャマや歯ブラシでも大丈夫なので、たぶんほとんど来れない患者さんたちの家族を思いやって、強制的にパジャマ他生活必需品はレンタルな点です(入院費に加算されるので入院費も通常より高くなります。痛いです。儲ける手段という見方もしちゃいそうです)。これがあまり衛生的とは思えないというのもありますが、何より囚人服に思えてきてしまうのです。
私がこれだけ思ってしまうのですから、24時間そこにいなくてはいけない母が大丈夫なはずがありません。あと1週間の我慢と思っていた矢先、まだ当分ここにいなくてはいけないかも知れないと知って、かなりショックだと思います。
そもそも療養型病院には高齢者のたらいまわし病院も多いと聞きます。ちゃんとリハビリの結果を出している病院なのかどうか? 各部屋にお湯の出る流しがついているのか(家族が来たときに洗いものや歯磨き介助などができるので)? 入院患者さんたちに笑顔が多いかどうか? そういう辺りが知りたいのですが、ただでさえ療養型+リハビリ機能付き病院の情報が少ないなか、内部の細かい情報まで知るチャンスはなく、挫けそうになります。いや挫けてる場合じゃなくて、たぶんこういう状況は変えていかなくちゃいけないんだと思います。